デジタルカメラ:観点ランキング
次に、テーマコード[5C122]における観点のランキングを観てみることにしましょう。
前回と同様にして、2011年10月に公開になった公開公報を基にパテントマップを作成します。(図をクリックすると拡大します)
グラフを見ると[5C122EA]目的/効果がトップに来ていますね。
しかし「目的/効果」という言葉だけでは何のことだかよく解らないと思います。
そこで、特許庁のパテントマップガイダンス(PMGS)により内容を確認します。
すると、観点[5C122EA]には、例えば下記のFタームが所属していることが解ります。
EA00 目的/効果
EA01 ・保護/安全/信頼
EA02 ・・耐環境性の向上(例.結露、防雪).関連HA80 湿気や雨、雪、風、気温等から機器内部を保護することを目的とするもの。結露も含む。
関連タームHA80
EA03 ・・放熱/冷却/温度調節.関連HA81
EA04 ・・温度補償 .関連HA81
EA05 ・・耐衝撃
機器への物理的衝撃からの保護を目的とするもの
EA06 ・・誤動作防止 機器の誤動作を防止して、信頼性や性能を向上させるものをいう。
このように見て行くと、少し具体的に解ってきた気がすると思います。
特許の権利化に従事されている方であれば、目的や効果というポイントで権利化を狙っている明細書が多いということは、腑に落ち易いかもしれません。
ランキングをざっと見て行くと、「画像処理」「表示器/ファインダ」「光学要素/光学系」等、一目でなんの事か解る観点も沢山あります。
例えば、「画像処理」に関する出願件数が、「撮影手法」や「操作」などと比較しても大量に出願されていることは、近年の画像処理分野における進歩の度合を鑑みれば、妥当と感じて腑に落ち易いかもしれません。
このようにパテントマップを見ることで、その分野の現状を、数値化して確認することが出来ます。
パテントマップを定点観測することで流行っている技術分野を把握する事が出来るので、例えば特許担当者が、企画担当者や開発担当者と話をする時にも、イメージを共有し易いと思います。
このようにパテントマップは、ライバル企業動向の調査だけでなく、技術動向を調査することもできます。
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