パテントマップの使い方を学べる
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デジタルカメラ:出願人ランキング

投稿>> 2011年11月26日 5:00 PM
カテゴリー>> デジタルカメラ,パテントマップ

それでは、テーマコードに[5C122]を含んだ明細書における出願人のランキングを調べてみることにします。
前回と同様にして、2011年10月に公開になった公開公報を基にパテントマップを作成します。(図をクリックすると拡大します)

2011年10月に発行された公開公報において テーマコードに[5C122]スタジオ装置を含む公報に限定した場合の 公報総数の多い順出願人ランキング第1位乃至第50位

カメラと特許の両方で有名なキヤノン株式会社が一番かと思いきや、富士フイルム株式会社が僅差ですが一番となっていますね。
実は、数か月前のパテントマップを見ると、キヤノンが一番で、富士フイルムはもっと下位でした。
パテントマップを継時的に観察しているとよく解るのですが、順位変動は頻繁に発生します。

今まで大量の出願をしていた会社が、気が付くと出願を大幅に減らしていることもあります。
逆に、今まで大して出願して居なかったのに、気が付くと大量の出願をしている会社もあります。
特許戦略に変化があったのかもしれませんし、商品開発戦略に変化があったのかもしれません。

各種の戦略を練るためにライバル他社の動向を観察することは、とても大事だと思います。
そのような動向の変化を敏感に察するには、パテントマップを見るのが一番だと思います。

またこのグラフを見ると、出願件数上位のグループと出願件数下位のグループとで、このテーマコード[5C122]に対する関心度合いに大きな差があるように見受けられます。
特許は登録された場合、出願から20年間その権利を発揮しますから、継続して出願件数下位グループにいる場合、一概に断言することは出来ないものの、将来的にデジタルカメラの分野で大きくビジネスを行っていくことが難しくなるかもしれません。

逆に、継続して出願件数上位グループにいる場合、少なくとも知財分野においては大量のお金とパワーをこの分野に投入している証になります。
つまり少なくとも暫くは、デジタルカメラに腰を据えて商売を営んでいく覚悟があることを示しているものと思われます。
デジタルカメラに内蔵されるような部品を製造している会社においては、パテントマップを継続的に観察して、この出願件数上位グループの企業に売り込みを行うほうが、長期的な成約に結び付く可能性が高いと言えます。

このように、パテントマップは、知財関係者のみならず、営業ツールとして用いることも出来ます。

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