デジタルカメラ:(観点1位)目的/効果
まだ暫くの間、デジタルカメラについて掘り下げて行こうと思います。
今度は、各観点毎のFタームランキングを作成し、検討をして行きます。
まずは、観点ランキング1位とご紹介していた「目的/効果」についてです。
「目的/効果」という観点は、非常に抽象的であるが故に、Fタームランキングを作成するとどのようになるのか、気になるところです。
結果はこの通りです。(図をクリックすると拡大します)
第1位はフローチャートとなっています。
これは、処理の流れに特徴を有する出願が多数を占めているということを示しています。
ちなみに、フローチャートのFタームは[5C122HB01]ですね。
今回限定している観点は[5C122EA]です。
[5C122HB]ではありません。
これはどういうことか、お分かりでしょうか。
その答えは、グラフのタイトルを良く読めばお分かりになると思います。
グラフのタイトルは「2011年10月に発行された公開公報においてテーマコードに[5C122]スタジオ装置を含む公報に限定した場合の公報総数の多い順観点ランキング第1位の[5C122EA]目的/効果(公報総数323件)を含む公報における公報総数の多い順Fタームランキング第1位乃至第50位」ですね。
つまり、観点に5C122EAを含んでいる公報に付与されている全Fタームの中から、Fタームランキングを出しているのです。
つまり、観点に5C122EAに含まれているFタームのランキングではないのです。
これにより、出願のアウトラインがより把握して頂きやすくなるものと考えています。
それでは、観点に5C122EAに含まれているFタームのランキング第1位は何でしょうか。
このグラフを追っていけば、それも解ります。
[5C122EA42]・操作性向上です。
ちなみに、
第2位は、[5C122EA68]・動作/処理の高速化
第3位は、[5C122EA61]・画像加工/編集
となっています。
確かに近年、デジタルカメラの操作性向上や処理速度の向上には目を見張るものがあります。
そこから考えても、この順位には妥当性を感じていただけるのではないでしょうか。
このパテントマップは、2011年10月に公開になった公報のデータに基づいて作成されたものなので、本技術分野動向の一時的な状態が分るにとどまります。
しかし、これをもっと昔から未来に掛けて定点観測してくことで、技術の栄枯盛衰を見て取ることができるようになります。
また、ある程度未来を予測できるようになってくると思われます。
今は、操作性の向上や処理速度の向上をめぐる技術の開発が活発であろうことがこのパテントマップから分りました。
それでは、今後はどのような分野が伸びてくるのでしょうか?
過去のパテントマップと現在のパテントマップを比較して、Fタームのランキングが上昇傾向にある分野が伸びてくるのではないでしょうか。
このように、パテントマップを定点観測することで、技術の流れを見て取ることができるようになります。
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